財務分析:安全性分析(2)長期安全性

安全性分析のつづき。

 

■資本の調達と運用の適合状況をみる指標(長期の安全性)

①固定比率=(固定資産/自己資本)×100(%)

固定長期適合率=固定資産/(固定負債自己資本)×100(%)

⇒ ①②ともに、一般的には低いほど良い指標。①は理想は100%以下、②は100%以下が望ましい。

 

①固定比率:固定資産が自己資本でどの程度賄われているかを示す指標。

通常、固定資産は流動性が低く、現金化しにくいものが多くなる。そのため、固定資産を流動負債で調達している場合、支払い能力に問題が起こりやすい。固定資産はできるかぎり返済の必要のない自己資本か、少なくとも長期借入金で賄うことが理想的(企業診断2020年8月号)。

キーワード: 設備投資、固定資産、自己資本

 

固定長期適合率:固定比率を補足する位置づけの指標で、固定比率が100%を超えていても本指標が100%以下ならまだ大丈夫と判断できる(中小企業診断士2次試験合格者の頭の中にあった全知識2019年度版)。

キーワード: 固定資産、長期借入金、自己資本

 

ここで、「◆借入金の扱いについて」

借入金は、返済期限の長短により流動負債と固定負債とに区分表示する。そして、この長短区分にはワン・イヤー・ルールが適用される。

ただし、長期借入金であっても、分割返済の定めがある場合には、その借入金のなかには1年以内に支払期限の到来するものもあるため、その全体を長期借入金勘定で処理することができない。

そこで「1年以内返済長期借入金」勘定などを使用して処理することになる。

 

だそうです。