自己資本比率、流動比率、当座比率の目安とは?

次は、損益計算書貸借対照表のカンタン分析。

 

損益計算書のカンタン分析: 割愛(←おい)

 

貸借対照表のカンタン分析

1. ボックス図を書いてみる

左側は流動資産・固定資産の各割合、右側は流動負債・固定負債・純資産の各割合を計算する

⇒ 左右各セクションのバランスを見る

⇒ 借金依存体質か否かを確認する:

まず、純資産の金額をチェック ⇒ プラスなら合格、マイナスなら「債務超過」で

倒産の危機に瀕していると判断される。

⇒ 次に、自己資本比率をチェック。

自己資本比率

「会社が借金にどの程度依存しているか」

を判断する比率。

・(講義資料)少なくとも「3割以上は欲しい」と言われている。

⇒ 書籍「1秒!」で財務諸表を読む方法【実践編】では、以下の記載あり。

「あくまで一般論ですが、設備などの固定資産を多く必要とする業種では20%以上、

たな卸資産などの流動資産が多い業種では15%以上が安全性の目安です。

10%以下ならどんな業種でも過小資本ですから、注意が必要です。」

 

2. 安全性を見る(その1)

⇒ 流動比率(%):計算式は割愛

・(講義資料)流動比率は一般的に150~200%あれば安全と言われます。

⇒ 同じく 書籍「1秒!」で財務諸表を読む方法【実践編】では、以下の記載あり。「一般的には、120%程度あれば、当座の資金繰りには困らないと言われています。」

「電鉄会社などでは、流動比率が60%程度でも十分に安全性は確保できています。なぜかというと、電鉄会社は、流動資産の「売掛金受取手形」や「たな卸資産」がほどんど存在しないからです。」

「「日銭」が入ってくる小売業なども、電鉄会社ほどではないにしろ、流動比率がかなり低くとも安全性には問題ありません。(中略)また、日銭が入ってくるスーパーやコンビニなども一般的な流動比率当座比率よりかなり低くても安全性に問題はありません。」

(また、流動比率が120%以上あっても資金繰りが楽ではない業種として、病院や介護業界が挙げられています)

 

また、書籍「社長のための中小企業の決算書」読み方・活かし方 では

「じつは、流動比率は、中小企業の安全性を見るのに、まったくといってよいほど使えない比率なのです。」

という記載もありました。

 

3. 安全性を見る(その2)

⇒ 当座比率(%):計算式は割愛

当座比率は一般的に100%以上が望ましいとされています。

⇒ 書籍「1秒!」で財務諸表を読む方法【実践編】では、以下の記載あり。

当座比率は、一般的には90%以上あれば、短期的な安全性には問題ないと言われています。

もちろん、この当座比率も、先に説明した流動比率と同様、企業や業種によって安全と言える数字が異なります。なぜなら、当座資産には、流動資産同様売掛金受取手形が含まれるからです。

 売掛金がそれほど発生しない鉄道業のような場合には、日銭が入ってくることもあり、当座比率が一般値よりも相当低くても安全性に問題がありません。逆に、介護業界のように売掛金が多く発生し、買掛金がほとんど出ない業種については、毎月の給与の支払いなどがあり、当座比率が90%を大きく超えていても、資金繰りがしんどい場合があります。」

 

ちなみに、書籍「1秒!」で財務諸表を読む方法【実践編】では、

短期的に一番重要な指標として

「手元流動性

が挙げられています。ご興味ある方は、本書籍を読んでみてくださいね。