財務分析: 効率性分析
前回の財務分析の続き。
(1)収益性分析 ~利益構造からの視点~ ⇒ 割愛
(2)収益性分析 ~資産効率からの視点~ (効率性)
(以下、計算式などは割愛)
①総資本回転率(回)
②売上債権回転率(回)←売上債権の回収効率
③棚卸資産回転率(回)←商品の投資効率
④固定資産回転率(回)←設備(店舗)の投資効率
⇒ 総資産を使って何倍の売上高を獲得したか。業種によって標準値は異なるが、製造業であれば一般的には1回転が標準。総資産回転率が低い場合は、売上債権や棚卸資産や固定資産の詳細を分析する。
(これまで、すぐに棚卸資産回転率とかを見てましたが、その前に総資産回転率がどうなのかっていうのがあったんですね。。)
※固定資産にしめる投資等の割合が大きい企業だと、固定資産回転率が設備の回収効率を示さない場合があるため、設備投資関係に限定した利用効率を見たい時には、有形固定資産や、設備資産(=有形固定資産-土地・建物・建設仮勘定)を分母にする場合がある。
⇒ 企業診断2020年8月号によれば、中小企業診断士試験2次筆記試験では、過去に出題があったのは、
②売上債権回転率
③棚卸資産回転率
④固定資産回転率
の3つに絞られるとのこと。
また、3つの中でも指標改善の方向性が見えやすいこともあり、
③棚卸資産回転率
④固定資産回転率(有形固定資産回転率)
が上記2次筆記試験に頻出しているようです。
同じく企業診断2020年8月号によれば、過去の出題回数は③が6回、④が10回。
③棚卸資産回転率 ⇒ 在庫の増加や管理体制の不備など。取り扱い品目が増加する場合も。
キーワード:(過剰)在庫、仕掛品、在庫管理、不良品、品揃え
④固定資産回転率 ⇒ 売上に貢献していない土地・建物や、設備を過大に保有しているために、指標が悪化しているパターンが多く見受けられるとのこと。
キーワード:建物、店舗、工場、土地、設備投資、老朽化、遊休資産、過大投資